私がフリーランスとして独立したのは3年前のことです。最初は仕事が楽しく、収入が増える喜びを感じていました。しかし、初めての確定申告の時期が近づくと、不安が募りました。確定申告とは何か、どのように進めるのか、全く知識がなく、インターネットで情報を集め始めました。国税庁のサイトを見ても専門用語が多く、頭が痛くなりました。領収書を山積みにして、何から手をつけていいか分からず、夜遅くまで悩んだ日々を思い出します。
まず、収入と経費の整理から始めました。売上は請求書で把握できましたが、経費の領収書が散乱していました。交通費や食事代、ホームオフィスの光熱費まで、事業関連かを一つずつ判断します。按分計算が特に難しく、家賃の何割を経費にできるかで迷いました。白色申告か青色申告かも決められず、結局青色申告を選びましたが、複式簿記の帳簿付けに苦戦しました。無料の会計ソフトをダウンロードして入力しましたが、エラーが出るたびに挫折感を味わいました。
申告期限の2月が迫り、パニックになりました。医療費控除も申請したかったのですが、家族の領収書を集めるのも大変でした。副業時代の源泉徴収票も探し出し、ようやく書類が揃いました。e-Taxでオンライン申告を試みましたが、マイナンバーカードの設定でつまずき、何度も税務署に電話しました。ようやく提出できたのは期限ギリギリで、達成感と疲労が混じった気持ちでした。還付金が振り込まれた時はホッとしましたが、もっと効率的にできたはずだと後悔しました。
2年目は少し慣れましたが、事業が拡大し取引が増えたため、また複雑になりました。赤字の繰越や減価償却の計算が分からず、誤申告の恐れを感じました。そこで、決算・確定申告に強い格安税理士に相談することにしました。初回相談で経費のアドバイスをもらい、知らなかった控除を教えてくれました。帳簿のチェックを任せ、申告書作成も代行してもらいました。費用は経費扱いになり、節税額でペイできました。税理士のおかげで時間に余裕が生まれ、本業に集中できました。
確定申告を通じて、経理の重要性を学びました。最初は面倒でしたが、今では家計管理のスキルにもつながっています。初心者の方は早めに専門家を頼ることをおすすめします。私の経験から、確定申告は正しく行えばメリットが大きいです。皆さんも諦めず、チャレンジしてください。健全な申告が、フリーランス生活を支えてくれます。
